野菜の香り

野菜の香り
私の中のミョウガ

夏休みになると、私は、ミョウガをとってくるように母によく頼まれました。

家の北側の太陽の光があまり当たらない場所で見つけたものです。

独特の赤い皮が目をひき、簡単に見つけることができたように記憶しています。

そして、食卓に並んだ、ショウガの黄色、青じその緑色、ミョウガの紅色が子供心にも美しかった!

そして記憶に残る“野菜の香り”。

「香り」ってなんだと思いますか?

呼吸して吸い込むと、嗅神経を刺激して感覚を生じさせる揮発する物質です。

つまり「香り」は揮発しやすい物質ということ。

揮発しやすい物質にも2つの種類があります。

1つは、他の物質と結合していて、揮発せず、においもしない形で存在しています。

植物を傷つけると、酵素が働き分解して揮発する物質に変化するものです。

ショウガ、ミョウガ、ニンニクなどが代表です。

2つ目は、揮発物質をそのままの形で細胞の中の小さな袋などに蓄えておくもの。

香り成分は特別な袋や管の中に入っています。

傷をつけなくてもかすかな香りがしますが、細胞が壊れるとにおい物質がたくさん出てくることで、

においが強くなります。青じそはこの仲間です。

ショウガはジンギベレン、シソはペリラアルデヒド、ミョウガはα‐ピネン。

ミョウガの香りは日本人に好まれ、野菜として栽培しているのは日本だけだそうです。

※柑橘系の皮を、黄色い方を外側にして折り曲げると、香り成分が飛びだします。

黄色い皮の透明の部分にある油嚢(油室、油胞)という特別な袋に香り成分(精油)がためられているからです。

炎に向けて皮を折り、液が炎にあたると、線香花火のようにパチパチと燃えます。