蒸留ー手間を楽しむー

蒸留ー手間を楽しむー
今年最後のティートゥリー蒸留を行いました。

まず、マクロレンズでティートゥリーの葉を拡大。

"点"がたくさん見えました!

これらの点は何等かの分泌に関係しています。

〔分泌細胞に取り囲まれた細胞の間隙に分泌物や排泄物が大量に蓄積されている状態〕と考えられています。

分泌物の種類によって“油室、油腺、精油腺、樹脂嚢、粘液嚢などと区別して呼ばれます。

植物に含まれる香りの成分"精油"は植物体の中では液体として存在しています。 

精油を作ってもただちに外には放出せず、いったん貯めておきます。

精油成分の多くは水に溶けない成分が中心になります。

そこで、通常の蒸留装置でなく、水蒸気蒸留の方法で貯めてある精油を抽出します。

最初の1滴から1時間かけて1㎏の葉付小枝から25mlの精油が採れました。


蒸留というテクノロジーは,8世紀アラビア人の手によるもの。

そのテクノロジーは錬金術に転用され、イスラム文化の中で発展しました。

さらにイスラム文化を経由して、西欧そして中国、日本へも。

タイムパフォーマンス重視の今、手間が楽しいひと時でした。