嗅覚を捉えなおす―多くの嗅覚情報を省略して暮らしている!ー

嗅覚を捉えなおす―多くの嗅覚情報を省略して暮らしている!ー
“鼻づまり、鼻水などの症状を伴わず、急に、においを感じなくなる”

新型コロナウイルス感染に伴う嗅覚障害の特徴です。

視覚で警戒すべきモノが見え、聴覚で音が聞こえるから、現代人に嗅覚は必要ないとも考えられてきました。

さらに厳密に言えば、においは知覚なので、頭の中にしか存在しません。

では、嗅覚は何をとらえようとしているのでしょうか?

嗅覚のメカニズムが明らかになってまだ、20年程度です。

突然嗅覚を失うと、心理的な打撃は大きく、鬱の兆候を示すことが多いこともわかってきました。

精神的健康状態、情緒の安定に嗅覚は大きく影響しているのです。

見ることも、触れることも難しい場所で起こる変化をとらえている?!

アルツハイマー型認知症やパーキンソン病を発症すると嗅覚が衰えていることがわかっています。


昔に比べて消臭技術が発達したことで、においは確実に減っています。

オール電化でガスのにおいがわからない若者が増えているそうです。


〈嗅覚〉から私たちの日常を捉え直すと、より豊かな人生を生きることになるのかもしれません。

においを感じなくなったら、記憶にある香りを根気よくかぐことで嗅神経の再生を促しましょう。