バニラエキストラクトについて

ラン科 Vanilla planifolia 蒸留部位:さや

アイスクリームのフレーバーとして定着していますが天然ものは高価!

“バルサミック系の香りは複雑で、ヒトにより色々な印象”

        

バニラビーンズは未熟果実を収穫して「キュアリング」と呼ばれる発酵熟成工程を経てグルコバニリンが分解されて、香気成分であるバニリンに変化して独特の香りを出します。さやには香りはなく、人工的に発酵、乾燥の処理をします。手間がかかるために、市場に出回っているバニラ製品は天然ではありません。

バニリン:バニラの独特の香りの主要成分バニリン(安息香酸類)

バニリンは他の精油にはほとんど含まれません。

メキシコ東南部から中南米熱帯地域に分布する”つる性植物”です。葉に対生して気根を出し、他の植物に絡みつく着生ランです。現在の栽培地は、マダガスカルが世界の総生産量60%を占めています。

  

バニラは、古くからメキシコ・アステカ民族の香料として用いられていました
1520年にメキシコを征服したベルナル・ディアスの記録には、皇帝モンテスマにバニラ入りのチョコレートドリンクを献上したという
16世紀後半には、ヨーロッパでチョコレートの香料として使われるようになり世界中で知られるようになりました
□1874年に人工的にバニリンが合成され、現在は90%が合成バニリンが使われている

         

バニリン                      オイゲノール 

ヒドロキシ基(‐OH)とメトキシ基(‐OCH3)の位置が甘い香りを感じさせる。

バニリンのアルデヒド基(-CHO)がアリル基(-CH2-CH=CH2)に変わるとオイゲノールになります。

~バニラの香り成分に鎮痛作用と筋弛緩作用があることをマウスで確認されました~